ハイビスカス子とグラサン子を見送るきゃりーとCowper。
Cowper『まさか…?』
きゃりー『ゲットしました\(^o^)/』
Cowper『まじかよwあの短時間で!?うわー俺焦るわー!』
きゃりー『カウが時間稼いでくれたおかげだよ。ありがとな!』
僕らは再び街に出た。
『坊主だったらきゃりーブログに何書かれるかわからない』
Cowperの目つきが変わった。
ここからはCowperがオープンを担当し、きゃりーがフォローを行う。
◼︎花柄JD
Cowper『ヘーイ!アーユーグアム人?』
花柄JD1『えっえっ?』
きゃりー『…ってゆうキャラ設定でやらせてもらってます~』
花柄JD2『なんだwwビックリしたww』
Cowper『ジャパニーズ?oh~ミートゥー!』
きゃりー『えっと、どうやら貫き通したいようです~』
花柄JD『wwww』
謎のグアム人を演じるこのレベルの低いオープン。でも不思議なことに、これが一番なごめた。
アッサリと連れ出しを決め、僕たちはホテルのカフェに戻ってきた。
ドリンクを買い、他愛のない話で盛り上がる4人。アラサーの僕らが女子大生とこうやって話している。普通ならこれだけで十分楽しいのかもしれない。
…でもそれじゃ足りないんだよ。
一度快楽を知ってしまうと並大抵の刺激じゃ何も感じない。
ナンパでの『即』は、開けてはいけないパンドラの箱。
ほら、Cowperはもう相手の肩に手を回してるじゃないか。
もっと…もっと攻撃的に行け…!!
きゃりー『なんかいいねコレ。運命的だね。』
花柄JD『え~?でも他にも可愛い子いっぱい居たでしょ~?』
きゃりー『そだね。まぁタイミングかな。』
前のめりにならない。
2つ押したら1つ引け。
彼女たちが背伸びしたくなる理想の大人を演じるんだ。
『でもさ、彼氏いなかった間何もなかったわけじゃないでしょ?』
『女の子って遊び人は嫌がるけど、遊びを知らない男はもっと嫌でしょ?』
きゃりーのルーティーンが決まり、仕上がっていく花柄JDたち。
きゃりーの方が食い付きがあり、ゴールは近いように感じた。しかし…
仙道『お前はコンビの時も1対1の時もプレイが同じだな…。』
きゃりー『…?』
仙道『準即アポのトーナメントでもあればお前に勝てるやつはそういないだろう。
でも実際の試合でもお前を止められないかと言ったら…
そうでもない。
お前はその才能を生かしきれてねぇ。』
きゃりー『なに…!』
仙道『1対1もオフェンスの選択肢のひとつにすぎねぇ。
それがわからねぇうちは…
おめーには負ける気がしねぇ。』
きゃりー『俺ら浜辺でも散歩してくるわ。』
パスを選択したきゃりー。
1対1になったCowperは、ホテルの部屋へと連れ込むことに成功した。
海岸を歩く花柄JDときゃりー。
二人を映す影が砂浜に伸び、彼女は水際ではしゃいだ。
花柄JD『おにーさん、彼女いるでしょう?』
きゃりー『…へぇ。なんでわかったの?』
花柄JD『へへ、なんとなくだよっ。』
いたずらっぽく笑った笑顔は、逆光のせいか本心までは見えなかった。
雰囲気に流されてしまったのは、ここでキスしてしまった僕の方なのかもしれない。
僕たちは足に付いた砂を洗い、エレベーターに乗った。
そしてCowperたちと交代し、ベッドに流れこんだ。
彼女がロング丈のワンピースの下に着ていたのは水着で、きゃりーが紐を引っ張るとFカップの胸がこぼれた。
部屋には夕日が差し込み、昼間とは違った雰囲気を与えてくれる。
ついさっきまで他の女性と求め合っていたベッドで違う女性が喘いでいる光景は非日常そのものだった。
サンキュー、グアム!
Good Rhythm\(^o^)/
Goooood Rhythm!!昼間、そして夕方にゲットしたきゃりー。舞台は夜に移る。
きゃりー『え!?ゲットできなかったの!?』
Cowper『せっかく先にホテルの部屋譲ってくれたのに申し訳ない!生理グダ崩せなかったわ~』
束の間の休息。
きゃりーとCowperは結局2人でディナーを楽しんだ。
一度ホテルに戻り、シャワーを浴びてスイッチを入れ直す。
…さぁ、ここからが本番だ!!
ストリートは人が減っており、僕たちは少し早めにクラブに入ることにした。
入ったのはGLOBEというグアムで一番メジャーな箱。
入り口で30ドル支払い、フロアに続く階段を駆け上がった。
早めの時間でありながら、人はまずまず入っている。
しかしそのほとんどが日本人の団体で、その顔には『とりあえずグアムだしクラブ来てみました』と書いてあった。
音はよくわからない黒人系ヒップホップが流れ、まったく盛り上がっていない。
そして何より二人組のターゲットがいなかった。
こちらは関西のクラブシーンで次々と難敵を倒してきたCowperがいるのに、完全な誤算だった。
2人組が来るのを待つか…?
いや、時間は限られてる。
今、英断しろ…!
僕たちはクラブを出た。
クラブには15分もいなかったかもしれない。
しかしこの判断にナンパの神様が微笑んだ。
◼︎名古屋嬢2人組
きゃりー『開・放・感\(^o^)/』
上戸彩『www』
Cowper『あ、クラブ行こうとしてる?全然盛り上がってなくてつまんなかったよ!』
ハーフ子『え~、そうなんだ~』
きゃりー『俺らと飲み行こう。シャンパン買ってあるし、部屋でクラブミュージック流したるよ。』
彼女たちは二人で目配せをして、コクリと頷いた。
きゃりー『それではお願いします!3・2・1・グアム~!!』
シュポンという音を立て、シャンパンのコルクが飛んだ。
《マッチアップ》
上戸彩×Cowper
ハーフ子×きゃりー
今回はCowperがゲームメイク。
盛り上げ→恋愛トークと進み、『きゃりーぱみゅぱみゅゲーム』を投入。※一回ずつ増えていき噛んだ人が負け。
僕らは噛む系のゲームは負けない。
シャンパンはあっという間に2本空いた。
Cowper担当の上戸彩は明るく、即れそうな雰囲気もある。
しかしきゃりー担当のハーフ子は明らかな人見知りで、きゃりーは苦戦を強いられた。
僕らは二人きりの買い出し打診をしたが、案の定ハーフ子がみんなで行こうと譲らなかった。
(仕方ない…一旦4人で出て、帰り道にセパレートしよう。せめてカウだけでも…!)
きゃりー『わかった、じゃあ4人で行こう。ちょっとトイレ行ってくるから準備してて。』
トイレで鏡に映る自分と目を合わせる。
頭はまだ回るか?
言葉の回転はどうだ?
冷静になれ。
勝負はこれからだ…!!
トイレから出ると、Cowperがニヤッと笑った。
Cowper『じゃ、俺ら2人で買い出し行ってくるわ~!』
どんな魔法を使ったかわからないが、きゃりーはハーフ子と部屋で二人きりになった。
きゃりー『……。』
ハーフ子『……。』
重い空気が流れたので、とりあえずバルコニーに出てみた。
昼間は昼間の顔、
夕暮れには夕暮れの顔を見せてくれたこのバルコニーからの景色。
今はまた、静かな夜の柔らかい雰囲気を演出してくれた。
きゃりー『…人見知りやんな?』
ハーフ子『…うん。』
会話に発展性がない。
この子にとっても、このままでいいわけがない。
きゃりー『顔は可愛いのにな。お前は品質の悪い薔薇やな。』
ハーフ子『え?』
きゃりー『男はバカだから、上の下より中の上の女の方がモテんだよ。そのツンケンした態度、男から見たら《俺に興味も無いみたいだし、まぁそこまで必死に口説く程の女じゃないしな》って思うわ。品質の悪い薔薇と、綺麗なタンポポならどっちを買う??お前がモテない理由はそれ。』
ハーフ子はうつむいて、しばらくしてから口を開いた。
ハーフ子『じゃあ、私はどうすればいいの?』
きゃりー『さぁ?大人になる覚悟があるなら抱いてやってもいいけど、それが答えとは限らないよ。それでもなりたいか?綺麗なタンポポに。』
ハーフ子『……。』
こうしてきゃりーはこの日3即目を決めた。
きゃりー『…ははっ!』
腰を振りながら、きゃりーは笑いが止まらなかった。
弾丸即を3連続で決め、ちょっと頭がおかしくなっていたんだと思う。
セックスってこんなに簡単だったっけ??
(´-`).。oO(グッドリズム)
Cowperは上戸彩をプールサイドでゲット。僕らは互いの健闘を抱き合って喜んだ。
長い一日が終わり、泥のように眠るきゃりー。
枕元に置かれたケータイが、一通のLINEを受信した。
ミスフィッツさん『今、グアム着きました。』
…To be continued!
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