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昔から言われていた。
ナンパ師はあの商業施設には近づいちゃいけないと。
商業施設の名はル○ア。
スト高ファッションモンスターが巣食う、おそるべきビル。
何年振りだろう?
そこに立ち向かおうとする一人の勇者が現れた。
勇者の名はきゃりー。
彼はとても勇者を名乗り、スト高を倒せるような人材ではなかった。
しかし彼には溢れんばかりの情熱と、案件の少なさからくる焦りを持っていた。
「今はニューバランス履いてればとりあえずオシャレ」
意気揚々と、彼はエスカレーターを昇った。
◎ルール
ル○アは10F~B1で成り立つ商業施設。
そのうちファッションがメインのフロアは1F~8F。
・8フロアのうち、6フロア成功でクリア。
・どうしても店員にターゲットがいない場合、1回だけ客でもOK。
■8F
8Fに降り立ったきゃりー。
財布をまさぐると、3枚のレシートが出てきた。
きゃりーはそれを半分に切ると、それぞれに汚い字でペンを走らせた。
「突然すいませんでした。090-XXXX-XXXX きゃりー」
6枚の武器が完成。
フロアを軽く一周し、ターゲットを探す。
閉店時間の1時間前で、お客さんの数はピークの時間帯よりは減っているんだろうけど、やっぱりまだまだ忙しそう。
「うーん…」
きゃりーは7Fに向かった。
■7F
さて、さっそく2回しか使えないパスを使ってしまった(´Д`;)
このフロアではがんばるぞ(>д<)
フロアを2周する。
さすがにスト高がゴロゴロいやがる…!
しかしブーメランといえど、レディースのお店に突入して渡せるのか??
例え突入しても、
店員1「ねぇ、さっきのキモイ客から手紙もらったよーww」
店員2「うわぁ、キモ!明らかに挙動不審だったもんねーww」
こんな会話されるんじゃないだろうか…。
いや、だからなんだ!
俺はダメ元承知の修業の身。失うものなんて何もない。
でもこんなガチガチじゃ絶対無理だ。
ちょっとウォーミングアップがてら、普通の客にやってみよう。
VSシャレオツ巨乳
きゃりー「すいませーん!」
巨乳「??」
きゃりー「買い物中すいません、さっき見かけてめっちゃタイプだったので…これ、受け取ってもらえませんか??」
巨乳「…。ありがとう^^」
最初は(あぁナンパか)みたいな反応だったけど、手紙を見て少し態度が変わった気がする。
まぁコレ受け取れば終わると思われたのかもしれないけど、とりあえず成功!6Fへ。
■6F
7Fで初めて成功したけど、1回しか使えない普通の客へのアタックを使ってしまった。
そもそも店員ナンパがテーマなのに…。
このフロアでは絶対に店員ナンパを成功させたい!
フロアをぐるぐる回る。
スト高は多い。
でもシチュエーションにビビってしまう。
パッと行って、パッと渡すだけなら、10秒くらいなはずだ。
でも店内のお客さんの目とか、他の店員さんの目が気になる…。
そんなとき、一人で店番をしていて、客もいない店を見つけた。
きゃりー「◯る すちゅあーと…」
J◯LL STUARTはきゃりーでも知ってる有名ブランド。
店員さんの質はもちろん高く、きゃりーの好きなCancam系!
見つけた店員さんは小柄で、茶色の髪の毛を巻き、花柄のワンピースを着ていた。
…かわいい!!
対するきゃりーは梅雨の湿気でクセ毛が巻き、しわしわのシャツ。
明らかに勝てる要素はない。
けど行くって決めたじゃないか。
渡すだけだもん。
あぁでも怖い。
逃げたい。
でも行くんだ!
そしてブログ書くんだ!!
行け、行けーーーー!!
きゃりー「あの、すいません…。」
ジル「はい、いらっしゃいませ^^」
きゃりー「すいません、あなたのことがめっちゃタイプで…コレ書いたんで受け取ってもらえませんか??」
言えた!言えたぞー!
店員ナンパできたぞー!!
見たかこの勇気!さぁ受け取りたまえ!
ジル「すいませ~ん(^_^;)会社の決まりで…こうゆうの受け取れないんですよ~」
きゃりー「あ…そうなんですか…。すいませんでした、お仕事中に…」
受け取ってもらえなかった。
そんなこと、想定していなかった。
きゃりーは6Fのベンチでぼう然とし、気が付いたら閉店時間になっていた。
田岡「きゃりー!! きゃりーはどこいった!?」
「裏で吐いてます」
田岡「またか…」
田岡「誰でも一度はそう思うもんだ」
きゃりー「毎日思ってます!! …8フロアも続けられません…」
田岡「……。」
きゃりー「いっつも迷惑そうな顔されて、他の客からは白い目で見られるし…例え渡してもゴミになるだけだ」
田岡「…チン/コをしまえ。」
きゃりー「自分は粗チ/ンだって陰口たたかれてるのも知ってる…!」
田岡「……!!」
田岡「この田岡茂一が陵南の監督に就いて一年。
初めて今年チームの中心になれる男を得たんだ。
それはお前だ「きゃりー・ジュン」
粗チン?結構じゃないか。
ギラツキやクロージングは身につけさすことはできる…だが…
店員をナンパさせることはできない。
俺がどんな名コーチでもな。立派な才能だ。
きゃりーよ…お前が3年になった時、陵南初のチン国大会出場…
俺はそんな夢を見ているんだ…。」
きゃりー「…!!」
田岡「ん?おかしいか?こんなオッサンが?」
きゃりー「い…いえ! いいえ!!」
田岡「よし!!行こうか。5Fからだ!」
…
翌週、きゃりーは再びこのダンジョンに戻ってきた。
ウィルシャー君という相棒を手に入れて。
■5F
きゃりーはリベンジに燃えていた。
同時にこのダンジョンの怖さも知っていた。
ウィルシャーくんとターゲットを決める。
きゃりーは雑貨屋のエビちゃん系。
ウィル君も決まったようだ。
まずはきゃりーから突入!
きゃりー「お仕事中すいません、めっちゃタイプすぎたので渾身のラブレター書いてしまいました。
受け取るだけ受け取って頂けませんか??」
エビ「え?私に…ですか?」
きゃりー「はい。宜しくお願いします!」
エビ「あ…ありがとうございます(^o^;)」
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
もらってくれたー(≧▽≦)!!
緊張しすぎて、手紙渡す手がめっちゃ震えたけど、渡したどーー!!
ふふ…見たかウィルくん( ̄∀ ̄)
これが陵南のバスケットだ!
きゃりー「ウィル君どうだった?」
ウィル君「あ、なんか普通に受け取ってくれましたよ^^」
ぬぬ…あっさり成功とはやるな…!
きゃりーと違って緊張してないし…(゜д゜;)
■4F
ターゲットが決まらない。
いや、スト高はいっぱいいるんだ。
でもお店の形状とか、人数の多さとか…渡す環境が厳しいショップが多い。
3周まわったところで、ウィル君が言った。
ウィル君「俺…あれ行きます!」
あきらかに強そうなスト高!!
よし…きゃりーも負けてられないし、
靴屋に居たゆっきーな風の高身長ギャルへの突撃を宣言!!
タイミングを伺って…いざ行かん!!
きゃりー「あの、すいません(以下略)受け取ってくれませんか?」
ゆっきーな「ごめんなさーい!そーゆーのダメなんですよー」
また…か…
二度目の挫折。
やっぱりダメだ。
だって仕事中だもん。迷惑だよな。
ウィル君もきっと…
ウィル君「あ、なんか普通に話盛り上がって受け取ってくれました^^」
Σ(゚д゚;)!?
きゃりー「まじか…!俺…ダメだったよ…」
ウィル君「え?じゃあ他の人に渡したんですか?」
きゃりー「いや…別の店の候補だった子も奥の方で仕事してたし…」
ウィル君「いいんですか?ダンジョンクリアできないすよ?」
ウィル君の心のため息が聞こえた気がした。
きゃりー「ごめん、やっぱりクリアしたい…!ちょっと渡してくる!!」
引き返したきゃりーは、迷わずショップに飛び込んだ。
一瞬、周りの視線がきゃりーに集まる。
しかし、わき目も振らず、一直線にお目当ての子の元へ向かう。
きゃりー「お仕事中すいません、突然で申し訳ないんですが…渾身のラブレター書いたので受け取ってくれませんか?」
店長っぽい子「えぇ!?あ、ありがとうございます…!」
きゃりー「ほんとすいません。めっちゃタイプだったんで思わず…。よかったら連絡ください。」
おし!成功だーγ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ!!
後押ししてくれたウィル君に感謝。
しかし彼は3Fで挫折を味わうことになるw
■3F
きゃりーはなんだか一皮剥けた気持ちになっていた。
二度の挫折をものともせず、3Fまで来たんだ。
この階でもなかなかターゲットが決まらなかったが、
悩んだあげく、店が狭い&店員の数が多いという、めっちゃ行きにくい環境の子を選んだ。
きゃりー「はいコレ」
ノンノ「え??」
きゃりー「突然ごめんなさい。お姉さんのことタイプすぎて渾身のラブレター書いてしまいました。仕事中にごめんなさい」
ノンノ「ビックリしましたww あ、ありがとうございます^^」
きゃりー「あー緊張したw じゃあ引き続きがんばって下さい!」
成功(*^o^*)/
いやーいい子でした( ´艸`)
きゃりー「ウィル君ー!俺やったよー!」
ウィル君「僕…原宿ガールにめっちゃ嫌われました…。」
その気持ちわかるぜウィル君ヽ(;´ω`)ノ
きゃりー「はい上がろう。負けたことがあるということがいつか財産になる。」
ウィル君は気を取り直してCL4LAの巨乳に渡してました(°∀°)b
■2F
ゴールまであと少し。
2Fの雰囲気はというと…
こりゃラッキーゾーンヾ(@^(∞)^@)ノ
広くてオープンな店が多く、
数々の修羅場を潜り抜けてきたきゃりーたちにはたやすい環境だった。
きゃりー「俺…あれにする。」
きゃりーが挑んだのは総合案内のお姉さん!
きゃりー「浴衣、お似合いですね^^」
総合案内「あ、ありがとうございます^^」
きゃりー「でも暑くて大変じゃないですか?」
総合案内「そうですねw今日は特にw」
きゃりー「じゃあそんなお姉さんにコレ、プレゼントです」
総合案内「ありがとうございますw」
ウィルくんはめっちゃ和みつつ成功!
きゃりーは逃げるように去ってしまうけど、彼はほんとにすごい(゜д゜;)
■1F
ついにファイナルステージにやって来た。
実はきゃりーはファイナルステージにふさわしいラスボスを用意していた。
そう、このダンジョン制覇を始めるきっかけも、あの子に渡したいと思ったから。
きゃりー「正統派美人・スト9…」
さらりとした黒髪。
透明感のある肌
清潔感のある服装から伸びる、長い脚。
何より、笑顔が素晴らしい
笑った彼女を見ると、胸が締め付けられる。
混んでいる店内。
彼女は笑顔で、カーディガンをたたみ直していた。
高鳴る鼓動。
慣れたはずなのに。
持ち合わせた武器は勇気と、
残り1枚になった紙切れ。
せめて…せめて笑顔で受け取って欲しい…!!
きゃりー「こんにちわ、すいません。」
正統派「はい^^」
きゃりー「お仕事中すいません。実はあなたのことがめっちゃタイプで…思わず渾身のラブレター書いてしまったんですけど、受け取るだけ受け取ってくれませんか?」
正統派「えぇ!?私に…ですか?…びっくりです。」
きゃりー「自分でもどうかしてると思います^^;まぁ、受け取るだけでも。」
正統派「あ、じゃあ…ありがとうございます^^」
渡す手が震える。
彼女の笑顔をこんな近くで見れるなんて…!
きゃりー「あー、めっちゃ緊張したwwお仕事中にすいませんでした!」
正統派「いえ^^ありがとうございました♪」
…
冷房の効いた店内でも
緊張からくる汗をぬぐい、
俺たちは闘った。
そして、成し遂げた。
ル○アから出ると、いつもの大阪駅が違う景色に見えた。
シャレオツの国、ル○ア
僕はその空気を吸っただけで、
オシャレになれる気でいたのかなぁ?
少し大人になった気がして、
ウィル君と二人で祝杯をあげた。
翌日…
1件返信あり(*´Д`)!!
「昨日はラブレターありがとうございました!笑
よくル○アには来られるんですか?」
俺…がんばってよかったよ…・°・(ノД`)・°・
けど…
誰からの返信かわかりませんヽ(;´Д`)ノ
店員ナンパ、かなりメンタルの鍛錬になります!
オススメはしませんが( ´艸`)
以上でーすヾ(@°▽°@)ノ
Author:きゃりー
全米が抜いた…!?短小・早漏・中折れと三拍子揃った逆三冠王が繰り広げるラブ・コメディ。「きゃりーのナンパDEグッドリズム」絶賛放映中\(^o^)/
この記事へのコメント:
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Date2014.08.29 (金) 13:32:52
きゃりー
Date2014.08.29 (金) 15:08:13
はじめまして\(^o^)/
コメントありがとうございます(*^^*)
もうこの記事から1年も経ちますが、当時は勢いがあったからなんとかできましたが、今じゃもう全然ダメです(;´Д`A
あ、ちなみに実物のきゃりーはジャイアンみたいな性格してますww
ご縁がありましたらそのときは宜しくお願いします(=´∀`)人(´∀`=)
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Date2021.03.03 (水) 09:09:26